SMSとは?メールやSNSとの違いや活用シーンを解説

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画像:SMSとは電話番号宛にテキストメッセージを送るサービス【コールセンターでの活用シーンを紹介】

SMSとは、「ショートメッセージサービス」の略で、携帯電話やスマートフォンを利用して送受信される短いメッセージのことを指します。
SMSはテキストメッセージを気軽に送れるため、近年ではビジネスシーンでの活用が注目されています。

特に、顧客との連絡手段としてSMSが選ばれる理由の一つは、高い到達率です。受信者は通知を見逃すことが少なく、迅速なコミュニケーションが可能となるため、企業の業務効率化につながります。 なかでも、コールセンターに導入することで業務効率化や生産性の向上に有効です。一方で、メールを利用すれば同じなのではと感じる方もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、SMSがメールより優れている点に注目し、コールセンターでの活用方法を紹介します。SMS配信サービスが注目されている理由や、導入する際のポイントが分かる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

SMSとは?メールやSNSとの違いを解説

あらゆるキャリアの端末で共通のシステムとして利用できるSMSは、メールの持つメリットをそのままに、さらなる強みを発揮する連絡ツールとして注目されています。まずは、仕組みや送信できる内容などメールやSNSとの違いを見ていきましょう。

SMSとは

SMSとは、ショートメッセージサービス(short message service)の略で、携帯電話の番号を使ってメッセージのやり取りを行える機能です。あらゆるキャリアの端末と共通のシステムとして利用でき、インターネット接続が不要であるため、スマートフォンだけでなくガラパゴス携帯でも使うことができます。大手携帯キャリアでは標準機能として装備されているため、アプリなどをダウンロードする必要はありません。

送信可能文字数は、他事業者あてでも最大670文字(半角英数字のみの場合1530文字)です。ただし、端末機種によっては70文字までの場合があります。送信相手の最大文字数をオーバーした場合でも、文面は分割して表示されるのですべて読むことができます。電話番号と紐づけられているので、「成りすまし防止」など安全性の高さもSMSの特徴です。

SMSとメールの違い

メールは、インターネット回線を利用してテキストや画像などを送受信するための機能です。キャリアメールやフリーメールなどさまざまな種類がありますが、すべての総称として「メール」と呼ばれます。以前は利用頻度の高い連絡ツールでしたが、メッセージアプリの普及に伴い一般人の「メール離れ」は明らかです。

SMSとメールは、どちらもメッセージを送るための手段ですが以下の3点に重要な違いがあります。

  • 送信方法
  • メッセージの長さに関する制限
  • 受信者の反応速度

まず、送信方法に関してです。SMSは携帯電話やスマートフォンを介して送信され、インターネット接続が不要なため、どんな場所でも利用できます。一方、メールはインターネットに接続されている必要があり、主にPCやスマートフォンで使用されます。

次に、メッセージの長さに関する制限です。SMSは通常、1回の送信で全角70文字(半角160文字)から全角670文字(半角1530文字)までという制限があります。長いメッセージを送る場合には、複数のSMSを送る必要があり、手間がかかります。それに対し、メールは文字数に制限がほとんどないため、詳細な情報を一度に伝えることが可能です。

また、受信者の反応速度も異なります。SMSは即時性が高く、受信者がすぐに確認する可能性が高いのに対し、メールは受信者が内容を確認するまでに時間がかかることがあります。

ビジネスシーンにおけるメール活用は拡大しており、メルマガなどを利用したメールマーケティングが盛んに行われています。実際に、ロイヤルカスタマーの醸成に効果を上げている例もあり、顧客獲得の手段の1つであるという認識に変わりはありません。しかし、一定数を超える一斉送信は、フィルタに排除される可能性が高いのが不利な点です。
このように、SMSとメールはそれぞれ異なる特性を持つため、利用シーンに応じて使い分けることが重要です。

SMSとSNSの違い

SMS(ショートメッセージサービス)に似たサービスとしてSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やMMS(マルチメディアメッセージサービス)がありますが、それぞれ異なる特徴があります。

SNSは、TwitterやFacebookなどのプラットフォームを通じて人々がつながるためのサービスです。リアルタイムで情報を共有でき、SMSよりも広範なコミュニケーションが可能です。 プラットフォームには企業のサービスや商品に関するユーザーが感じた声がリアルタイムかつ率直に書かれており、企業はこれらの声を定性・定量的に分析することで自社・競合他社状況やトレンドの把握などソーシャルメディアをはじめとしたマーケティング活動に貢献することができます。

ソーシャルリスニング(SNS分析)

SMSとMMSの違い

MMSはSMSの進化版で、画像や音声などのマルチメディアコンテンツを送信できるサービスです。例えば、写真や音声メッセージを簡単に共有することができ、視覚的な情報伝達に優れています。ただし、送信料金が高くなる場合が多い点には注意が必要です。

また、MMSは使用できる携帯電話会社が限られており、au、ソフトバンク、Y!mobileで提供されており、NTTドコモと楽天モバイルでは、現時点で提供されていません。
これらの違いを理解し、目的に応じて使い分けることが大切です。

企業と顧客との連絡手段にSMSが注目されている3つの理由

以前はキャリアメールの利用が一般的でしたが、現在は多くの企業でSMSが注目されるようになりました。SMSがメールより優れている点は、以下の3点です。

  • 到達率が高い
  • 開封率が高い
  • 災害時でも利用しやすい

これらのSMSの特徴によって得られる利点をもとに、注目されている理由を解説します。

到達率が高い

SMSは携帯電話に送信されるため、顧客の身近な端末に直接届けられるメッセージツールです。電話番号を頻繁に変更する人は少ないため、長期的なアプローチを行いやすいのが特徴です。

メールは一度に大量送信するとスパム認定されることがあります。そのため、迷惑メールフィルタやブロック機能に登録され、相手に届かない可能性もあるでしょう。一方で、SMSは迷惑メールフィルタに該当しにくいため到達率が高くなります
ただし、電話番号を使ってメッセージを送信する際は、必ず顧客の同意を得ることが重要です。プライバシーを尊重し、配信に対する信頼を築くことが、ビジネスにおける成功要因となるでしょう。

開封率が高い

メールの開封率はおよそ30%程度であるのに対し、SMSは80〜90%と高い確率で開封されると言われています。SMSの開封率が高い要因として、プッシュ通知をオンにしている人が多いという点です。プッシュ通知は新着メッセージを画面に表示する機能で、目につきやすく確認されやすい傾向にあります。

さらに、メールの約80%以上は内容を確認せずに消去するというアンケート結果もあります。一方で、SMSはメールに比べて広告などが少なく、受信件数自体も多くないので埋もれにくいのが特徴です。SMSは比較的重要度の高いメッセージが送られてくるという認識もあることから、開封されやすいツールと言えます。

災害時でも利用しやすい

災害時は、救助要請や安否確認などのため電話・メールの利用が急激に増えることが予測されます。災害時には「避難や救助に関わる緊急度の高い通話」が優先されるので、電話がつながらなくなる可能性が非常に高いです。メールに関しても、サーバーの処理能力を超えるデータ量になると、復旧までに時間がかかりすぐに相手に届かない場合があります。そのため、災害時の連絡手段には向いていません。

SMSは、電話回線を利用していることと、テキストデータは容量が比較的小さいことから回線を圧迫しにくく、ほかの連絡手段に比べて届きやすいのが特徴です。通信規制の影響を受けにくいSMSは、災害時の連絡手段として有効です。

コールセンターでのSMS活用シーン5選

画像:コールセンターでのSMS活用シーン5選

多くの企業で注目されているSMSですが、コールセンターでの具体的な活用方法を紹介します。

  • あふれ呼や待ち呼の軽減
  • 重要な内容の連絡手段
  • 予約のリマインド
  • 新商品やキャンペーンの告知
  • アンケートの実施


SMS活用は、コールセンターの課題解決に貢献します。それぞれの活用シーンにおいて、SMSがどのような効果を与えているかを詳しく見ていきましょう。

あふれ呼や待ち呼の軽減

電話とSMSによる問い合わせ対応を行うことで、あふれ呼や待ち呼の軽減に繋げられます。あふれ呼*や待ち呼は繁忙期によく見られる課題ですが、顧客満足度を低下させる大きな要因です。そこで、SMSで申し込みサイトやFAQページを案内することで自己解決を促します。

オペレーターがすぐに対応できない場合でも、何かしらのアクションがあることで顧客のストレスを減らせるでしょう。SMSの活用は、オペレーターの業務負担を軽減し、コールセンター全体の応答率向上が期待できます

*あふれ呼とは?:ユーザーからの電話がオペレーターへつながらない状態

重要な内容の連絡手段

SMSが送信される携帯端末は常に身近にある場合が多く、内容を確認される確率が高いです。そのようなSMSの特徴を活かして、料金督促や書類不備など重要な内容の連絡手段として活用されています。また、視認性も高くテキストとして残るSMSなら、知らない番号からの電話に出ない顧客への連絡にも有効です。オペレーターの負担やコストを増やすことなく、スムーズなコミュニケーションができるでしょう。

予約のリマインド

事前予約を必要とするサービスでは、予約忘れや無断キャンセルによる売上損失は大きいです。そこで、SMSにより予約通知を行うことで機会損失を防げます。電話による事前確認より簡単なうえ、テキストなので伝達ミスの防止にも役立ちます

また、予約確認を行う際は取り消しや変更手続きの導線を用意しておくと良いでしょう。予約状況の管理・更新がしやすくなり、キャンセル待ちの顧客への案内もスムーズに行えます。

新商品やキャンペーンの告知

SMSマーケティングと呼ばれる手法があり、到達率と開封率の高さを活かしたアプローチが注目されています。SMSは一斉送信ができるため、多数の顧客に効率よく新商品やキャンペーンの告知を行えます。また、メールのように大量の情報に埋もれる可能性が低いため、届けた情報を見てもらえる確率も高いです。URLを入れておけば、そのまま申し込みページや専用サイトに行けるため売上向上も期待できます。

アンケートの実施

これまでは、郵送DMやメールなどを利用したアンケートが中心でした。しかし、DMは手間がかかることやメールが埋もれてしまうなどの理由から、回答率の低さに課題を感じている企業は多いです。

そこで、SMSの良さを活かしたアンケート実施が注目されています。顧客が好きなタイミングで回答でき、アンケートページへの誘導もしやすいため高い回収率が期待できます。商品購入やサービスを利用した顧客に対して、満足度調査などのアンケート実施に有効です。

SMS配信サービスを選ぶ際の5つのポイント

SMS配信サービスを選ぶ際の5つのポイント

SMS配信サービスを選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。

  • 配信目的の明確化
  • 既存システムとの連携
  • サポート体制
  • 料金
  • セキュリティ面


運用するうえでも重要なポイントとなりますので、SMS配信を導入する際はしっかりチェックしておきましょう。

配信目的の明確化

SMS配信サービスを選ぶ際は、利用する目的を明確にしたうえで選びましょう。なぜなら、SMS配信サービスによって得意とする分野が異なるからです。

目的がはっきりしないままでは、何を基準に選んで良いか分かりません。金額やネームバリューだけで選んでしまうと、自社の目的を果たせない可能性が高いです。本人確認やマーケティング活動など、自社の目的に合ったサービス配信業者を選びましょう

既存システムとの連携

自社に蓄積されたデータを活かすために、既存システムとの連携が可能かチェックしておきましょう。たとえば、CRMシステムやIVRとの連携でコールセンターの業務効率化が可能です。CRMシステムとの連携が可能であれば、管理している顧客情報をデータ移行などの手間をかけずに活用できます。

IVRと連携することで、あふれ呼や待ち呼対策に有効です。顧客の質問内容に合ったURLを送信し、特設サイトやFAQページを誘導し自己解決に導けます。顧客からの入電を逃すことなく、オペレーターの負担軽減にも期待できるでしょう。

NTTネクシアではビジュアルIVRを用いたコールの動線を設計し、お客さまの自己解決やノンボイス対応へと促すルートを開設、運用することでコンタクトセンター(コールセンター)の効率化とCS向上を実現します。

ビジュアルIVR

サポート体制

SMS配信サービスを取り入れるにあたり、サポート体制が十分なサービス配信事業者を選ぶのがおすすめです。特に、初めて導入する場合は操作に不慣れな点もあるため、24時間365日手厚くサポートしてくれるサービス事業者なら安心して導入できるでしょう。退職や離職により自社の担当者が不在となった場合も、サービス配信業者のフォローにより運営・管理などがしやすくなります。

料金

SMS配信サービスを利用するにはコストがかかるため、自社に見合った料金であるかを見極めることが大切です。コストを比較する際は、初期費用や月額料金または1通あたりの単価などを検討材料にすると良いでしょう。

配信数によって加算される従量課金制を採用しているサービス配信業者が多いので、1通あたりの単価が安いほどコストを抑えられます。ただし、大量配信を想定している場合は割高になる可能性があるため、送信可能件数が限られている場合は計画的に配信を行う必要があります。月額料金などを含めた総合的な判断が必要です。

セキュリティ面

メールなどに比べるとセキュリティが高いと言われていますが、不正アクセスや乗っ取りの可能性がゼロであるとは限りません。特に、本人確認などに利用する際は、第三者への漏えいがあってはならないため強固なセキュリティ対策が実装されているサービス事業者を選ぶことが重要です。送信先の電話番号が正しいかどうかを確認するための認証プロセスを導入することが効果的です。また、ほかのシステムと連携させる場合はAPIのセキュリティ対策も施しましょう。

SMSを利用したフィッシング詐欺の手口が増えているため、受信者には信頼できる情報源からのメッセージであることを伝える方法が重要です。これは、企業のブランドイメージを守る上でも必要な取り組みです。

まとめ

画像:まとめ

ビジネスシーンにおいて、到達率や開封率の高いSMSは顧客との連絡手段として非常に有効なツールです。特に、コールセンターにおける業務効率化や生産性向上など、問い合わせ業務からマーケティングまで幅広い分野で利活用されています。また、入金依頼や書類不備のお知らせなど、重要度の高い連絡事項には送達確認可能なSMSが有効です。

「NTTネクシア」では、SMSの特徴を活かした配信サービスを行い効率の良い企業運営支援が可能です。企業からの要件を確実にお届けし、顧客の履行率向上に貢献します。また、一括送信も可能なので、幅広いお客様への案内やお知らせを送ることができます。SMSの活用をお考えの企業様は、お気軽に「NTTネクシア」へご相談ください。

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