【必見】自治体DXの3つの課題と事例5選!推進する際のポイントも解説

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画像:【必見】自治体DXの3つの課題と事例5選!推進する際のポイントも解説

新型コロナウイルス感染症の拡大などの影響により、自治体においてもDX推進の積極的な取り組みが求められています。しかし「何から取り組めばよいか分からない」とお悩みの自治体は多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、自治体DXの課題や推進する際のポイントを解説します。また、事例も紹介しますので自治体DXでお困りの方はぜひ参考にしてみてください。

目次

自治体DXとは?意味や目的を解説

画像:自治体DXとは?意味や目的を解説

近年、DXという言葉を耳にする機会が増えました。ビジネスシーンでは多くの企業が取り組んでいますが、自治体においてもDX化が急務とされています。まずは、DXとは何かや自治体DXの目的・必要性について理解しておきましょう

DX(Digital Transformation)とは

DXはデジタルトランスフォーメーションの略称で、直訳すると「デジタル変革」を意味します。日本で注目され始めたのは、2018年に経済産業省が『DX推進ガイドライン(※)』を発表してからです。ガイドラインによると、企業が市場の激しい変化に対応し、デジタル技術とデータの活用により業務や組織などを変革させ、企業競争の優位性を確立することが定義付けられています。
※現在は『デジタルガバナンス・コード』と統合されています。

つまり、DXはビジネスに変革をもたらし新たな価値を創出できる施策であるかが重要なポイントです。DX化を進めることでデジタル技術とデータをフル活用できるので、新たなビジネスモデルを生み出し競争力の強化が期待できます。

自治体におけるDXの目的

自治体DXの目的は、デジタル技術を活用して業務プロセスや公共サービスに変革をもたらし、市民満足度を向上させることです。日本はすでに少子高齢化が進み、税収減や自治体職員の減少が問題となっている地域があります。少子高齢化により労働人口が減少すれば、自治体で働く人材を確保することも難しいでしょう。そうなると、人材不足により自治体サービスの品質低下を招く恐れがあります。

また、住民が減少し税収入が減り続ければ、ごみ収集やインフラ整備などにおいて安定した自治体サービスの提供が困難になります。労働人口減少などの課題をデジタル技術で解決できれば、限られた人的資源でも住民サービス向上の実現が可能です。「窓口業務のIT化で住みやすい街へ」などを中期成長に掲げている自治体は多く、電話応対や窓口対応のデジタル化によるサービス向上が期待されています。

自治体DXにおける3つの課題

画像:自治体DXにおける3つの課題

民間企業と比較して旧態依然の体制が多く残る自治体では、DX化の推進を妨げる問題がいくつかあります。自治体DX推進における課題には、以下のようなものがあります。

  • 人材不足
  • 根強いアナログ文化
  • 財源の確保

自治体DXをスムーズに推進するためには、これらの課題を解決しなければなりません。ここでは、課題の内容をしっかりと理解しておきましょう。

人材不足

現在、少子高齢化は日本全体で進んでおり労働人口の減少が問題となっています。自治体においても、人材不足は大きな課題の1つです。特に、地方自治体ではIT人材の確保が難しく、DX化が思うように進んでいないケースが多くあります。デジタル技術の活用自体が人材不足の解消に繋がると考えられていますが、そもそもDX化を進める体制を整えられないことが問題です。

また、IT人材不足が課題となっているのは、自治体だけでなく民間企業でも同じです。限られた人的資源である優秀なIT人材は民間企業に集中する傾向があるため、全国の各自治体で十分な数を揃えるのは難しくなるでしょう。今後もIT人材の不足は続くと予測されており、自治体業務のDXを推進する際の大きな課題になると考えられます。

根強いアナログ文化

デジタル化が浸透しておらず、現在でも紙を用いた業務フローが残っている自治体は多いです。特に、小規模な自治体でアナログ文化の継続が顕著であり、DX化推進の課題となっています。さまざまな手続きや書類の管理など、紙媒体が残っていることによる非効率な業務があります。

さらに、自治体サービスの提供対象者は、デジタルツールに慣れている人ばかりではありません。デジタルに不慣れな方のために、紙による手続きを廃止しにくいのも自治体DXが進まない要因の1つです。アナログ文化から脱却するには現状の業務フローを刷新する必要があるため、現場の混乱や反発を生む可能性があります。

財源の確保

DX推進はシステム導入のために費用と時間がかかるため、財源の確保が重要です。財政状況に課題を抱えている自治体では、十分な予算を割り当てられないためDXを進めるのは難しいでしょう。自治体の主な収入源は、住民や企業から徴収する「税金」です。

そのため、人口減少が著しい地域では税収入も減少し、財政難に陥る自治体が増えています。少子高齢化は今後も加速すると予測されるため、財源の確保に苦しむ自治体はさらに増加すると考えられます。限られた財源でDXを推進するために、業務効率化を進めていく必要があるでしょう。

自治体DXを推進する際の3つのポイント

画像:自治体DXを推進する際の3つのポイント

自治体DXを推進する際は、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  • デジタル人材の確保
  • 組織全体での体制構築
  • 長期的な計画と取り組み

上記3点は、自治体DXの目的を達成するために欠かせないポイントです。それぞれ詳しく解説しますので、しっかり理解して自治体DXを進めましょう。

デジタル人材の確保

DXを推進するうえで、携わる自治体職員のITリテラシーを向上させることも重要なポイントです。特に、プロジェクトの中心となる人材はマネジメントのスキルも必要となります。IT人材を確保するための手段としては、既存の自治体職員にITリテラシーの教育を施す、もしくはIT人材を新たに採用する方法があります。しかし、IT人材の確保は簡単ではありません。どちらの方法も難しい場合は、優秀なIT人材が揃った民間企業と連携するのも有効な手段です。

組織全体での体制構築

自治体DXを推進する際は、住民に最適な市民サービスの提供が可能な体制を構築することが大切です。そのためには、一部の部署だけでなく組織全体で統一した取り組みを行う必要があります。また、職員間での連携が取れていないと、オンライン化に関する説明や利用案内に不備が生じてしまい、住民に質の高い行政サービスの提供ができません。DXを推進するための体制を構築するには、施策の検討や方針を決定するトップ層から現場で動く自治体職員まで、市民満足度向上への共通認識を持って取り組むことが重要です

長期的な計画と取り組み

アナログ文化が根強く残る自治体でのDXは、長期的な視点で覚悟を持って取り組むことが大切です。そもそもDXは効果を実感できるまでに時間がかかる取り組みであり、すぐに効果が出ないからと諦めてはいけません。短期的・長期的な施策を切り分けて、実行可能な目標を設定してデジタル化を取り入れていきましょう。そうすることで、自治体が取り組むべき活動が明確になり、住民からの期待も高まります。

自治体業務のDX化事例5選

画像:自治体業務のDX化事例5選

自治体のDX化の事例を5つ紹介します。

  • 電話応対の自動化
  • 窓口業務のデジタル化
  • テレワークの推進
  • 防災対策
  • デジタル広告の活用

具体的な事例を知ることで、自治体DXをイメージしやすくなります。これから自治体DXを行う方は、ぜひ参考にしてみてください。

電話応対の自動化

毎日多くの電話応対を行う自治体では、AIによる問い合わせ対応の自動化が有効です。電話業務にAIを導入し自動化することで、自治体職員の負担軽減と業務効率化に繋がります。また、AIによる電話応対であれば開庁時間外でも問い合わせ対応ができるので、市民の満足度向上にも貢献します。電話応対の自動化におすすめなのが「ボイスボット」の導入です。

簡単な問い合わせ対応や各部署への取り次ぎなどにボイスボットを取り入れることで、入電の度に業務を中断する必要がなくなります。NTTネクシアの「AI音声応答サービス」は、音声認識やチャットボットなどのデジタル技術を融合し、音声による問い合わせも人の手を介さずに対応可能です。自治体職員の業務負担や非効率さを課題としている自治体様は、お気軽に「NTTネクシア」へご相談ください。

AI音声応答サービス(ボイスボット)

窓口業務のデジタル化

窓口業務のデジタル化には、以下のようなものがあります。

  • 押印の廃止
  • 書面申請の撤廃
  • キャッシュレス決済の導入
  • 添付書類の削減

窓口業務のデジタル化を行い「書かない」「待たない」仕組みを作ることで、住民の不満解消と自治体の業務効率化を実現できます。

テレワークの促進

新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけに、民間企業ではテレワークの導入が進みました。テレワークの推進は、多様な働き方に対応できるため人材不足の解消が期待できます。また、テレワークの推進は、感染症や災害時の対策にも有効です。そのため、自治体においてもテレワークの導入に向けて、積極的に取り組んでいる地域が増えています。テレワークを推進する際は、テレワークに適した勤怠管理システムの導入がおすすめです。各自のパソコンに連携させることで、勤務形態にとらわれず一元管理を可能にします。

防災対策

防災の観点からも、自治体のDX化は注目されています。日本は地震や台風など自然災害の多い国として知られており、過去にも甚大な被害をもたらしました。そこで、IoTやAIを活用して災害時の情報収集と共有を素早く行い、被害を最小限に抑える防災DXに取り組んでいる自治体もあります。

防災におけるDX推進の目的は、災害現場の情報をいち早く収集し、的確な判断による最適な支援を実施することです。例えば、避難支援を行うチャットボットにより、災害時における避難所誘導等がスムーズになります。

デジタル広告の活用

地域活性化や住民の交流など、自治体が主体となってあらゆるイベントが開催されています。これまではポスター掲示や広報誌への掲載など、紙媒体を使ったイベント開催の案内やお知らせがメインでした。紙媒体を使った案内は、用紙や印刷代のほか貼り出し・回収のための人件費が必要です。

これらの案内をTwitterやInstagramなどSNSに掲載する「デジタル広告」に変えることで、費用と労力の削減に繋がります。また、年齢や性別を絞って広告を表示することも可能なため、効果的な集客ツールとして注目されています。

デジタル技術を活用して業務効率化と住民の利便性を向上しよう

画像:デジタル技術を活用して業務効率化と住民の利便性を向上しよう

少子高齢化の加速に伴い、自治体ではさまざまな課題に直面しています。特に、人材不足や税収の減少は自治体の運営に大きな影響を与えます。各自治体が抱えている課題はさまざまですが、解決策として注目されているのが自治体DXです。自治体DXを推進することで、限られた人的資源で業務効率化と住民の利便性向上が期待できます

自治体DXを実現するためには、業務に適したデジタルツールの活用が欠かせません。「NTTネクシア」では、AI音声応答サービスによる電話応対の自動化や、Webサイトを活用した自己解決の促進が提供可能です。電話応対や問い合わせ受付業務におけるDX化でお困りの自治体様は、お気軽に「NTTネクシア」へご相談ください。

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