NEXT GIGA(ネクストギガ)とは?GIGAスクール構想の課題と解決策

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NEXT GIGA(ネクストギガ)とは、文部科学省によるGIGAスクール構想の第二の段階を指すものです。GIGAスクール構想の「1人1台の端末」や教員用コンピュータ台数の整備はおおむね進んでいますが、教員によるICT活用の指導力など様々な課題が残っている現状です。

本記事では、NEXT GIGAやGIGAスクール構想の意味や現状課題を解説した後、学校現場のICT利活用を支援するコンタクトセンター、チャットボットについてご紹介します。NEXT GIGAに取り組んでいる教育関係者の皆様の参考になれば幸いです。

目次

NEXT GIGAとは

NEXT GIGA(ネクストギガ)とは、文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」の第2フェーズを指す言葉で、「GIGA2.0」「セカンドGIGA」などとも呼ばれています。
GIGAスクール構想は、令和の学びのスタンダードとして1人1台の端末を導入し、子どもたちに対して教育ICT環境の整備を目指すものです。GIGAスクール構想によりICT環境の整備は進み、一定の成果が出ているものの、活用においてはいくつか課題が残っている現状です。具体的には、以下のような課題が挙げられます。

  • 地域により活用状況に差がある
  • 端末の故障や不具合が多々発生している
  • インターネット接続環境が不安定なときがある

文部科学省のGIGAスクール構想がはじまった背景

2019年2月の文部科学省発表のGIGAスクール構想では、日本の学校におけるICT環境の遅れと、児童生徒のICT活用不足が課題として挙げられました。日本の教育現場でのICT化は、世界的に見ても大きく遅れをとっており、子どもたちのICT使用は学校外に偏っていることも問題視されています。
この背景を受けて、文部科学省は「1人1台の端末」と「構内通信ネットワーク整備」の2本柱でGIGAスクール構想を策定しました。

GIGAスクール構想の現状

文部科学省が令和5年10月に発表した「令和4年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」を参考に、GIGAスクール構想の現状について詳しく解説していきます。

学校におけるICT環境の整備状況等

学校における主なICT環境として、主に以下の7項目が挙げられます。

  • 教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数
  • 普通教室の無線LAN整備率
  • インターネット接続率
  • 教育情報セキュリティポリシー策定率
  • 普通教室の大型提示装置整備率
  • 教員の校務用コンピュータ整備率
  • 総合型校務支援システム整備率
  • 指導者用・学習者用デジタル教科書整備率

同資料の「学校種別 学校における主なICT環境の整備状況等」によると、「1人1台の端末」や教員用コンピュータ台数の整備は、おおむね完了しています。
一方で、プロジェクタのような大型掲示装置や総合型支援システムなどは、まだ整備が進んでいない現状です。

出典:文部科学省「令和4年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」P.8

教員のICT活用指導力

ICT環境整備が進む中で、教員のICT活用指導力に対する課題が浮き彫りになっています。
具体的な課題は以下の通りです。

  • 授業でのICT化が不足している
  • 児童生徒のICT活用を指導する能力が不足している

ICTを活用した新たな教育の実現に向けて、教員や教育現場全体のITリテラシー向上が求められます。

出典:文部科学省「令和4年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」P.23

NEXT GIGAの取り組みポイント

GIGAスクール構想の現状や課題を踏まえて、次なるNEXT GIGAではどのようなポイントをおさえて取り組むべきか、3つの項目に分けてまとめます。

  • 中長期的に自治体・学校でのICT環境整備を推進する
  • 校務DXと教職員のICTスキル向上に注力する
  • ICT機器やインターネットとの付き合い方を学ぶ

中長期的に自治体・学校でのICT環境整備を推進する

現状では、各自治体や学校でのICT整備の進捗に差が見られています。また、ICTに詳しい人材が不足しているため、整備や活用においてまだまだ課題が残っている状況です。
今後は、これらの格差を解消し、全ての教育現場で均等にICT環境を整備するために、引き続き予算の確保と整備の推進が求められます。

校務DXと教職員のICTスキル向上に注力する

子ども達に対して1人1台の端末配布が進んでも、教職員のICT活用指導力が不足していることは課題といえます。また、多くの校務がアナログのままであり、業務効率化が進んでいない点も大きな問題です。
教職員の負担を軽減するためには、校務DX化を推進し、ICTの知見を高めるための支援が求められます。

ICT機器やインターネットとの付き合い方を学ぶ

子供のICT利用に関する調査2023では、約8割の子どもがICT機器を使う授業を楽しいと感じている一方で、子どもがSNSやインターネットに関連する事故やトラブルに巻き込まれる事例も少なくありません。子どもたちが、ICTを効果的に学習に活かせるよう支援するのは重要ですが、インターネットやゲーム、SNSとの適切な付き合い方を学ぶサポートも不可欠です。
子どもたちのICT活用を促進するとともに、安全な利用環境を整えることを意識する必要があるでしょう。

ICT活用の具体例

ここでは、ICT活用の具体的なシーンを3つ紹介します。

探求学習

デジタル端末を探究学習や調べ学習に活用することで、児童生徒はそれぞれの興味や学習ペースに応じて、自分で設定した課題や疑問に関する情報を検索し、収集して整理する能力を身に付けることができます。
また、さまざまな情報源から有用な情報を選別する能力も養えるのが、この学習方法のメリットです。

一斉学習/個別学習

ICTを活用した一斉学習や個別学習では、誰もがイメージしやすい教材を提示し、端末を活用して双方向の授業を行います。
また、デジタル化された学習進捗を管理し、各生徒の学習履歴に基づいて個々の理解度に応じた支援が可能です。

家庭学習

ICTは家庭学習にも効果的です。ただし、端末を持ち帰って利活用できている子どもはまだ少ないため、日常的なICT活用の習慣作りが重要といえます。

NEXT GIGAの課題と解決策

GIGAスクール構想をさらに進化させるNEXT GIGAに向けて、教職員の負担、ICT人材不足、自治体間の整備差などが課題となっています。さらに、初めてICTを活用する際には、不明点に対する問い合わせ対応など、初期段階で工数がかかる可能性も少なくありません

上記で述べた課題などに対し、NTTネクシアのコンタクトセンターでは、さまざまな解決策を提案しています。ここからは、NEXT GIGAの課題解決方法を具体的にご紹介します。

導入初期の問い合わせ対応はコンタクトセンターを活用

教員授業の準備や保護者対応など、多くの校務に追われていて残業も多い傾向です。通常業務で多忙な中、ICTへの理解や導入準備にかける時間を確保するのは容易ではないでしょう。

ひっ迫する校務負担を軽減するために、端末の初期設定や各種問い合わせ窓口としてNTTネクシアのコンタクトセンター次世代型コンタクトセンターを活用することをおすすめします。
NTTネクシアは従来の電話対応に加え、チャットやSNSなどのデジタルチャネルを活用し、問い合わせやクレームなどに対応する窓口として役立ちます。

校内の問い合わせ対応を効率化できる「FAQマネジメント」

教員がICTに関する情報や資料をナレッジとして蓄積したいものの、現場業務に追われて時間を確保しづらい場合には、NTTネクシアの「FAQマネジメント」が役立ちます。

NTTネクシアの「FAQマネジメント」では、コンタクトセンターで日々寄せられるお客さまの声を基にFAQを構築し、サイトに訪れたユーザーの閲覧データを分析してコンテンツを改善するサービスです。FAQマネジメントを活用すれば、利用者と対話型でわかりやすく案内が可能になります。FAQマネジメントを導入するメリットや作成方法のステップに関する詳細を知りたい方は、ぜひ以下の記事もご参考ください。

FAQとは「よくある質問と回答集」コールセンターでの導入メリットと作成方法の5ステップ

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また、保護者などと電話以外の接点を増やして問い合わせ先の満足度を高めるなら、チャットボットの活用もおすすめです。Webサイト上でリアルタイムに問題を解決する「チャット」を導入すれば、顧客対応の質を向上させ、業務効率を高められます。この顧客コンタクトチャネルは、さまざまなニーズに応える柔軟な対応が可能です。

ある生活協同組合さまでは、Webサイトを活用した新たなチャネルとして有人チャットを導入した事例があります。
コミュニケーターが有人チャットと電話の両方に対応することで、チャットでも電話と同じくお客さまに寄り添った対応を実現しました。以下で詳しく事例をご紹介しています。

Webサイトを活用した有人チャットサポート×コールセンター業務

まとめ

NEXT GIGAとは、文部科学省によるGIGAスクール構想の第二段階であり、今後の取り組みでは教員のICT活用指導力がキーとなります。教員の業務負担を軽減するには、校務の一部アウトソーシングやデジタル技術の活用が不可欠です。

NTTネクシアでは、次世代コンタクトセンターやFAQ構築など、幅広いサービスを提供することによって、GIGAスクール構想の実現を支援します、
「校務に追われてICTへの理解を深める時間がない」「校内でICTをうまく活用しきれていない」という場合は、ぜひNTTネクシアにご相談ください。

また、以下の記事は、教育とICTをテーマとした講演資料です。あわせてご覧ください。

「ウェビナー講演動画/講演資料:教育とICT Days 2023 Summer」は【コチラ】

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