【必見】銀行DXの事例5選!変革が求められる背景や課題解決に有効な方法も紹介

  • #業務効率化
  • #顧客接点(窓口)の強化
  • #顧客満足(CS)・顧客体験(CX)の向上

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さまざまな業界で進むDXですが、銀行での取組みも積極的に進められています。しかし、IT人材不足や老朽化したシステムなど課題も残っており、うまく進んでいない銀行も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、具体的な銀行DXの事例と課題解決の手段について解説します。DXの定義や用語の違いもわかる内容になっているので、銀行におけるデジタル変革の参考にしてみてください。

目次

DXとは【定義や用語の違いを解説】

DXに関する用語が多く、違いがわからないという人もいるのではないでしょうか。ここではDXの定義と関連する用語について解説しますので、まずは基本的な内容を理解しておきましょう。

DXとは

DX(Digital Transformation)とは、デジタル技術を活用して生活やビジネスモデルに変革をもたらす取組みを指します。DXは2004年からさまざまな定義が提唱されていますが、いずれも共通しているポイントは以下の2つです。

  • デジタル技術とデータ活用が前提である
  • 変革や価値の創出をもたらし、競争力を向上することが重要である

日本においては、2018年に経済産業省が発表した「DX推進ガイドライン」(現在は「デジタルガバナンス・コード」に一本化)を契機に一気に注目されました。

デジタイゼーション・デジタライゼーションとの違い

DXに類似する用語に、デジタル化があります。DXと関係あるデジタル化は2種類あり「デジタイゼーション(データのデジタル化)」と「デジタライゼーション(業務プロセスのデジタル化)」です。

デジタイゼーションは、アナログな手段をデジタル化することです。たとえば、紙ベースで管理・保管していた書類のデータベース化が当てはまります。

一方でデジタライゼーションは、デジタイゼーションによって生み出される業務プロセス単位の変革を指します。音楽視聴を例に、具体的な変化の流れを見てみましょう。レコードやCDなどアナログな手段から、ダウンロードして聴くデジタルデータへの変化がデジタイゼーションです。さらにサブスクリプションサービスの登場により、音楽の「所有」ではなく「利用」するビジネスモデルへと変化しました。このように、新たな価値を生み出す変化がデジタライゼーションです。

デジタイゼーションとデジタライゼーションはあくまで部分的な変化であり、企業全体に変革をもたらしているわけではありません。DXは、2つの変化により企業全体のデジタル化を進め、ビジネスモデルに変革をもたらすことです。DX実現の手段として「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」が使われていることを理解しておきましょう。

銀行DXが求められる2つの理由

デジタル技術の進歩は、顧客行動に大きな変化をもたらしています。そのため銀行に対する顧客の期待も変化しており、ニーズに応えられるサービスの提供が求められています。そこで欠かせないのが「DX」です。この章では、銀行DXが必要な2つの理由について詳しく解説します。

変化する顧客ニーズへの対応

インターネットやスマートフォンが普及し、買い物など日常生活のあらゆることがオンライン上で完結します。このように顧客は日常的にデジタル技術の進歩に触れており、銀行に対する期待やニーズも変化しています。これまでは、顧客が銀行やATMに出向き入出金・各種手続きをおこなっていました。

しかし現在顧客が求めているのは、場所や時間にとらわれずに利用できるサービスです。変化する顧客のニーズに対応するためにも、デジタル技術やデータを最大限活用した取組みが必要とされています。

外部参入による競争の激化

他業種と同様に、銀行においても競争が激化しています。特に異業種からの参入が増加しており、セブンイレブン・イオングループなど国内有名企業が金融サービスを展開しています。競合のなかにはデジタル技術やデータ活用に長けた企業も多く、銀行にとって非常に大きな脅威です

競争優位性を確立するためには、旧態依然の業務体制から脱却し新たなサービスの価値創出が欠かせません。そこで、早急な銀行DXが求められています。デジタル技術とデータを活用し、顧客が求めるサービスを提供できる銀行をめざす取組みが必要です。

銀行DXの事例5選

銀行DXが必要なことは理解していても、具体的に何をすればいいかわからないという方もいるのではないでしょうか。そこで具体的な事例として、以下の5つを紹介します。

  • アプリ活用
  • チャットボット・ボイスボットの導入
  • 融資業務のデジタル化
  • ペーパーレス化
  • データの活用

上記の取組みでどのような効果を得られるか詳しく解説しますので、銀行DXを推進する際の参考にしてみてください。

アプリ活用

アパレル業界など、多くの業種でアプリ活用が進んでいます。銀行でも同様に、アプリを活用したサービス提供の動きが広まっています。アプリを活用することで個人データの収集が容易になり、顧客ニーズに寄り添ったサービス提供が可能です。

銀行アプリに搭載されている機能は、以下のようなものがあります。

  • 残高や入出金明細照会
  • 同行または他行への振込
  • 資産管理
  • カードローンの借入・返済
  • 積み立て(目的に合わせた設定が可能)

残高照会や振替など、基本的なネットバンキング機能が備わっているので非対面接客を実現します。また店舗やATMはオペレーションコストや維持費の観点から、収益を圧迫する原因となっていました。アプリ活用は顧客の利便性向上だけでなく、銀行の収益構造の変革も期待されています。

チャットボット・ボイスボットの導入

銀行の窓口は、日々多くの方が訪れます。待ち時間の長さは満足度の低下につながるため、効率のよい業務が求められます。しかし、限られた人員で利用者を待たせないように対応するのは簡単ではありません。そこで、チャットボットやボイスボットの導入がおすすめです。

チャットボットやボイスボットを活用することで、顧客対応の自動化を実現します。窓口利用者や入電数の減少につながり、混雑回避・応答率の向上が期待できるでしょう。さらに、行員の業務負担軽減や効率的な人的リソース配分を可能にします。

融資業務のデジタル化

近年、さまざまな業界・分野でAIが活用されています。AI導入は銀行でも広がっており、サービスや業務内容に変化をもたらしています。特に注目したいのが「融資業務のデジタル化」です。これまでの融資業務は審査に必要な手続きをすべて人の手でおこなっており、決定までに長い時間を要することが課題でした。

膨大な量のデータ分析と融資判断の一部を担えるAIであれば、大幅な業務効率化を実現できます。AIによる融資審査を活用することで、精度の向上と手続き時間の短縮が可能です。

ペーパーレス化

DXを進める上で、ペーパーレス化は必須項目と言えます。銀行業務では、口座開設など各種手続き書類や融資関連資料など、紙でのやりとりが一般的でした。そこで電子契約や電子データ保存による、各種手続きに関する書類のペーパーレス化が進められています

電子契約に変えることで記入漏れやミスの減少が期待でき、業務効率化が図れます。また、預金通帳のデジタル化を進めることで発行コストの削減が可能です。

データの活用

DX推進において、データ活用は欠かせない要素の1つです。これまで行員がおこなってきた銀行業務の効率化を図り、人件費などコスト削減に貢献します。また融資申込みなど窓口での申込みが必要な手続きも、データ分析を導入することでインターネットからおこなえるようになりました。

銀行にとって滞納への対応は、長年の問題となっています。データ分析は株式市場と金融事故の有無を把握できるため、返済の滞りなど潜在的リスクの特定も可能です。ほかにも蓄積された情報を分析することで、多様化する顧客ニーズに合った商品提案が可能になるでしょう。データを活用することで、銀行業務の課題解決と顧客の利便性向上が期待できます

銀行DXにおける課題

銀行におけるDXが重要であることを理解していても、実際進めていくのは簡単ではありません。特に、IT人材の不足やシステムの老朽化に課題を抱える銀行が多いです。ここでは、銀行DX推進における課題について詳しく見ていきましょう。

IT人材の不足

銀行DXを推進する上で、デジタル技術に詳しいIT人材の確保が必要です。しかし、システム構築やデータ分析など、専門的な知識を必要とするIT人材の確保は簡単ではありません。社会全体においてIT人材は枯渇しており、経済産業省の予測では2030年には最大79万人不足するとしています

特にDX推進が強く求められる現在は、同業種だけでなく社会全体でIT人材の獲得競争が起こっています。IT人材を自社で育成する方法もありますが、時間と費用をかけられない企業にとっては難しいでしょう。IT人材不足は、銀行DXを進める際の大きな課題と言えます。

システムの老朽化・複雑化

個人情報と資産を取り扱う銀行において、顧客から信用を得るのは重要なことです。しかし銀行が高いセキュリティ対策を求め続けてきた結果として、閉ざされたシステムができあがりました。独自に開発・拡張を繰り返してきた古いシステムは、新しいデジタル技術との互換性が悪くDX推進を阻んでいる原因の1つです。

多くの業界でシステムの老朽化や複雑化が問題視されていますが、銀行においてはより深刻な状況にあります。さらに古いシステムでは最新のセキュリティ要件を満たすのも難しく、銀行DXを進める上での重要課題と言えます。

銀行DXの課題解決には「アウトソーシング」の活用がおすすめ

IT人材の不足やシステムの老朽化など、銀行DXの推進を阻む課題の解決にはアウトソーシングの活用が有効です。業務のプロや完成されたシステムを持つ受託事業者に委託することで、スピード感を持った銀行DXにつながります。

なかでも顧客と直接かかわるコールセンターにおいては、単なる業務効率化だけでなく今後の事業成長につながる顧客ニーズの把握にも役立ちます。多様化・複雑化する顧客ニーズに対し、適切なタイミングで的確なサポート・サービスを提供できる体制を整えられるでしょう。

NTTネクシアでは、顧客ニーズに合わせたチャネルの設計が可能です。チャットボットによる自己解決率向上やボイスボットでの電話業務自動化など、顧客の利便性向上と銀行の業務効率化を図ります。他にもお問い合わせいただいた「VOC(お客さまの声)」を分析し、サービス品質の向上や新たな価値創出のお手伝いが可能です。問い合わせ業務におけるDX推進を検討中の方は、ぜひ「NTTネクシア」へご相談ください。

ITソリューション|ソリューション|NTTネクシア

まとめ

多様化する顧客ニーズや市場競争の激化により、銀行DXは早急に取り組むべき組織改革です。銀行DXを進める上で、デジタル技術とデータ活用は欠かせません。しかし銀行はセキュリティ面を重要視して独自のカスタマイズを繰り返してきたため、新しいシステムとの互換性が悪くDX推進を阻んでいます。

さらに、老朽化したシステムでは拡張性や保守性に問題を抱えていることに加えて、業務の非効率さの原因となることが問題視されています。銀行のDXでお悩みの方は、今回紹介したさまざまな事例を参考にしてみてください。

現状の人的リソース・システムでの解決が難しい場合は、専門的な知識と豊富な経験を持つ外部企業へのアウトソーシングがおすすめです。目的に合ったサービスの提案とスピード感のあるシステム導入で、銀行DXを成功へと導いてくれるでしょう。

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