思いをともに、センターが一丸となってクライアントとお客さまの満足をつかむ
NTTネクシアがおこなう「2022年度 社内業務改善発表会*」にて最優秀賞を受賞したコンタクトセンターにてJOBマネージャーを務める及川恒徳さんと、発表会ではパネラーも務めたスーパーバイザーの三牧美代子さんに受賞案件の詳細やコンタクトセンター運営の成功ポイントについてお聞きしました。
- 社内業務改善発表会とは
目標達成や課題解決に向け、さまざまな角度から見直しを図っていく業務改善活動について、その「プロセス」や「ノウハウ」を社内に展開することによって、高品質・高能率な業務を実現するという「改善サイクル」を促進することを目的とした発表会。
昨年度からは審査項目にCS(カスタマーサクセス)の実現に向けた項目も加わり、従来の「業務改善活動」を「業務提案活動」へと進化しています。
お客さまとコミュニケーターの声からの改善提案で、売上拡大を実現。
三牧さん:
私たちのコンタクトセンターのクライアントは、医療施設などへの食品宅配事業をおこなう企業さまで、私たちは、新聞やTVCMを媒体とした食品宅配の受注・問い合わせ対応業務を担っています。
食品宅配業界は、コロナ禍で需要が拡大したものの、それによって他社参入が増えたことで既存・潜在顧客が減少し、売り上げは前年割れ、定期契約会員数も減少傾向にありました。
この課題に対して私たちは、外的要因と内的要因の両面から探り、お客さまの声を日々受け止め、熟知しているコミュニケーターからその声を吸い上げて積極的に改善策を提案することで、クライアントが目標としていた定期契約受注率(以下、「定期率」と記載)30%以上を達成しました。
勝因は、センターが一丸となれる体制を整えたこと。
及川さん:
外的要因では、単純な注文ではなく、新聞広告の内容へのお問い合わせが多かったため、お客さまは何に興味・関心があったのか、定期契約獲得へ向けて何をすべきかを、アンケートやディスカッションを重ねてコミュニケーターから聞き取り、お客さまの興味を喚起するような広告紙面の見せ方を提案しました。内的要因では、ローパフォーマーをハイパフォーマーへ成長させる切り返しトークを一新して対応しました。
そこから定期率30%の目標を達成するために施策を実施していくのですが、達成度については、コミュニケーター全員に共有するため、毎日ホワイトボードに掲載していました。このことによってコミュニケーターを含めたスタッフ全員の共通の目標となって、センターが一丸となっていきました。契約が1件増えること、1%増えることが自信とやる気につながって、センターの雰囲気もどんどん明るくなっていったのです。
三牧さん:
クライアントの目標である定期率を達成するために、コミュニケーター一人ひとりの士気をどのように上げていくか、その方法を模索し「成果を上げてもらいたい、上げさせたい」という気持ちでコーチングにあたりました。
自身のコールを一緒に聞いて問題を解決する、いわゆるモニコチに注力して、コーチングでは、コミュニケーターそれぞれの仕事の仕方をきちんと見極めて、その一歩先、難しいことではなく、誰でもできることを提案していきました。それが成功につながったときにはこちらもとてもうれしいですし、コミュニケーターもグッとやる気が出てくる、こういったループを大事にしています。
その結果、定期率の目標を達成し、それが発表会の最優秀賞の受賞にもつながったのですが、この受賞はクライアントにもとても喜んでいただけて、ぜひ発表を見たいとのリクエストがあり、発表会のプレゼンを再現させていただきました。それに対して、私たちがどのような意識や思いをもって一つでも多くの商品を買っていただこうとしていたのかを深く理解できたとの感想をいただき、改めてお礼とお祝いの言葉をいただきました。
インバウンドに限らず、アウトバウンド業務も含め、立体的にフォロー。
及川さん:
私たちのコンタクトセンターの特長の一つが、インバウンドだけでなく、アウトバウンドも請け負うことです。2012年の業務開始当初はインバウンド業務からスタートしましたが、現在では、既存顧客へのアップセルアウトバウンド業務や医療施設や法人向け食品宅配の発注手配業務もお任せいただいています。
アップセルでは、商品やサービスだけでなく、クライアントの方針や目標などに関しても深く理解したうえでの高いトークスキルが求められますが、私たちのセンターではアップセル専任のコミュニケーターは配置しておらず、全員がインバウンドとアウトバウンドをこなしています。
アウトバウンドでの成功事例をコミュニケーター全員に共有し、それを基にアウトバウンドを体験することで、インバウンドに入ったときのトークスキルは格段に上がり、その相乗効果も、目標達成の一因であったと考えていますし、全員が同じ情報を共有することと、そこから生まれるコミュニケーションがセンターの一体感にもつながっていると思っています。
「さすがネクシア」と思っていただけるフォローアップを。
及川さん:
昨今の世界情勢の観点から、食品ロス対策の必要性、本社・工場・倉庫などの維持にかかる電気代の高騰、ガソリン高騰による輸送代金の値上げなど、今後も食品宅配業界はシビアな状況下に置かれるのではないかと考えています。そんななかであっても「食」は人の生活に欠かせないものです。
「食」という重要な役割を担うクライアントをフォローアップするため、人が介在するコンタクトセンターだからこそできる、お客さまの声を基盤にしたクライアントの優位性を伝える提案を積極的におこない、同業他社との差別化を図るお手伝いをさせていただきたいと思っています。
また、世の中は絶えず変化し続け、現在ではchatGPTなどのDX化に注目が集まっていますが、私たちは、"いま"だけに左右されることなく、常に3歩先を考えて、センター一丸となれるチーム力を武器に、クライアントとwin-winの関係を構築し、「さずがネクシア」といわれるようなコンタクトセンターを創っていきたいと考えています。
- 内容は2023年5月時点のものです
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